フットサルのワールドカップで、日本は惜しくもベスト8入りを逃しました。カズが好きな選手のひとりということから応援していたので残念です。
現在45歳になるカズをフットサルのワールドカップ代表に入れたるという決断は、戦力の点でいろいろ迷うところもあったと思うのですが、人事戦略から考えると正しい判断だったと思います。それは、カズのリーダーシップの質が高いからです。
リーダーシップの定義は難しいのですが、リーダーシップに期待される一番の役割は、組織を勝利に導くことです。これは、今回のようなフットサルのチームだろうが、大企業だろうが差はありません。フットサルの場合は、勝利とは文字通り試合に勝つことであり、目標としていた地点まで到達することです。
ピッチ上でリーダシップを発揮する人もいれば、ピッチを離れてもリーダシップを発揮する人がいます。カズは間違いなく、どちらでもリーダシップを発揮する人です。カズというブランドで世間の注目をフットサルに集め、45歳になっても現役にこだわり、それを維持するために努力する姿に、フットサルのメンバーは鼓舞されたことでしょう。それが、初のグループリーグ突破という快挙を呼んだのだと思います。
このようなリーダシップを発揮する選手を、現役から外すのは非常に勿体ない。1998年のフランスワールドカップでカズは日本代表から外れましたが、私は、たとえピッチに出すのが10分だけだったとしても、カズをワールドカップ代表に招集するべきだったとおもいます。彼のリーダーシップがチーム全体に与えた影響は相当あったはずだからです。
室の高いリーダーシップはなかなかあるものではありません。みなさんの組織にもカズのような存在の人はいませんか?
組織が持続していくためには、絶え間なく変化する環境に対応して進化を続けなければならない。組織を構成するのは個人だが、個人の行動を制限するのは組織だ。組織が成功を築くためにどのような判断を行うのか、そして判断を行うためにどのような質問をするのか? 個人と組織の意思決定及び質問の質、そして、進化能力が組織の能力ではないかと考えています。
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Wednesday, 14 November 2012
Tuesday, 13 November 2012
「米大学への留学、中国人23%増 日本人は6.2%減 」に思うこと
米大学への留学、中国人23%増 日本人は6.2%減という記事が日経新聞で11月12日に掲載されています。日本人の留学生は7年連続で現象となり、ついに2万人を割ったという内容です。一方、中国は3年連続で米国における留学生の数で1位に立ったというものです。
衝撃の割に記事の内容が簡潔なので、情報元を調べてみました。米国の国際教育研究所というのは「Institute of International Education」のことで、今回の発表は「Data from the 2012 Open Doors Report was released on November 12」によるものです(Firefox + MacOS Xでは表示できません。Safari + MacOS Xで試してください)。
米国における留学生の数では1位が中国、2位がインド、3位が韓国。日本は7位にランクされています。増加の激しかったのはサウジアラビアで前年度と比べて50%増加。減少が激しかったのはタイで7.4%減少。
人材のグローバル化が必要と言われている中で、この数値は危惧すべき状況です。特に、韓国が7万人以上の留学生を米国に送り出していることは、人材の競争力という点で優位性を築いているとも言えます。米国の大学を卒業し、日本語もマスターした韓国の学生が日本の会社での就職を希望した場合、海外経験のない日本の学生が就職戦線で戦えば苦労するの間違いありません。国家レベルで人材の国際化をサポートできないかなと思います。
衝撃の割に記事の内容が簡潔なので、情報元を調べてみました。米国の国際教育研究所というのは「Institute of International Education」のことで、今回の発表は「Data from the 2012 Open Doors Report was released on November 12」によるものです(Firefox + MacOS Xでは表示できません。Safari + MacOS Xで試してください)。
米国における留学生の数では1位が中国、2位がインド、3位が韓国。日本は7位にランクされています。増加の激しかったのはサウジアラビアで前年度と比べて50%増加。減少が激しかったのはタイで7.4%減少。
人材のグローバル化が必要と言われている中で、この数値は危惧すべき状況です。特に、韓国が7万人以上の留学生を米国に送り出していることは、人材の競争力という点で優位性を築いているとも言えます。米国の大学を卒業し、日本語もマスターした韓国の学生が日本の会社での就職を希望した場合、海外経験のない日本の学生が就職戦線で戦えば苦労するの間違いありません。国家レベルで人材の国際化をサポートできないかなと思います。
Monday, 12 November 2012
管理職の女性割り当て論について
2012年11月11日の日経新聞で、「管理職の女性割り当て」について記事が掲載されています。日本では女性の割合が低く、記事によると管理職で約10%、役員で約1%だといいます。この状況を改善するために役員・管理職の一定の割合または一定数を女性に割り当てる「クオータ制」を導入しようという議論が起こるのは健全なことだと思います。
ただ、これには様々な問題をクリアする必要があります。
(1) クオータ制により、本来の平等の精神に反しないか?
(2) クオータ制により、評価の正当性という議論がすり替えられないか?
一つ目の問題点ですが、仮に全社員の女性比率が50%なのに管理職に占める女性比率が10%しかないのであれば、これを50%まで引き上げようと努力することはフェアだと思われます。しかし、全社員の女性比率が10%なのに、管理職に占める女性の比率を50%に引き上げようとするのは、男女の平等という精神に反すると思われるでしょう。
仮に役員の一定数を女性にするというクオータ制を導入した場合、たまたまパフォーマンスの低い役員が女性であるために、それを男性の優秀な役員候補と取り替えることができないという弊害が起こるとしたら、制度のマイナス面ということになります。
もちろん、それくらいの犠牲を伴わないことには改革を進めることはできないのではないかという意見は強力です。その点はもっともだと思うのですが、クオータ制には導入の仕方によっては思わぬ弊害が起こるリスクを軽視していいという主張にはならないでしょう。
私が思うに、第一歩として、上場企業に対しては、全社員の女性比率に加えて役員の女性比率と管理職の女性比率を公表することを義務付けるのがいいのではないかと思います。21世紀において女性の優秀な能力を活用できない組織が生き残ることは難しくなるでしょう。この情報が株式の世界でも公表されることで、株価にも影響を与えることになれば、企業は管理職・役員に女性をフェアに登用しているか真剣に取り組む必要にかられるでしょう。
2つ目の問題は、クオータ制そのものの問題というよりは、評価制度そのものに根ざす問題です。評価制度はフェアでなければなりません。しかし、制度上の課題や、評価に関連する様々なバイアスのため、どれくらいフェアな評価制度が実施されているかは各組織において頭の痛い問題です。恐らく、これまでの日本の組織では、2名の管理職候補がいて、片方が女性で片方が男性であった場合に、パフォーマンスに関係なく女性を管理職候補から外すという判断がされていたことが多かったのでしょう。これはアンフェアな判断です。しかし、上の状況で、パフォーマンスに関係なく男性だから管理職候補から外すことも同じようにアンフェアな判断です。大切なのは、男女に関係なく、パフォーマンスをもとに判断されるかということです。それがフェアという精神なのですが、その議論がクオータ制にすり替えられてはいけません。
クオータ制の議論を機に、組織はフェアな評価・登用が社内でされているかチャレンジして、さらに評価・登用制度の信頼度を高めてほしいと思います。
応援ありがとうございます。
ただ、これには様々な問題をクリアする必要があります。
(1) クオータ制により、本来の平等の精神に反しないか?
(2) クオータ制により、評価の正当性という議論がすり替えられないか?
一つ目の問題点ですが、仮に全社員の女性比率が50%なのに管理職に占める女性比率が10%しかないのであれば、これを50%まで引き上げようと努力することはフェアだと思われます。しかし、全社員の女性比率が10%なのに、管理職に占める女性の比率を50%に引き上げようとするのは、男女の平等という精神に反すると思われるでしょう。
仮に役員の一定数を女性にするというクオータ制を導入した場合、たまたまパフォーマンスの低い役員が女性であるために、それを男性の優秀な役員候補と取り替えることができないという弊害が起こるとしたら、制度のマイナス面ということになります。
もちろん、それくらいの犠牲を伴わないことには改革を進めることはできないのではないかという意見は強力です。その点はもっともだと思うのですが、クオータ制には導入の仕方によっては思わぬ弊害が起こるリスクを軽視していいという主張にはならないでしょう。
私が思うに、第一歩として、上場企業に対しては、全社員の女性比率に加えて役員の女性比率と管理職の女性比率を公表することを義務付けるのがいいのではないかと思います。21世紀において女性の優秀な能力を活用できない組織が生き残ることは難しくなるでしょう。この情報が株式の世界でも公表されることで、株価にも影響を与えることになれば、企業は管理職・役員に女性をフェアに登用しているか真剣に取り組む必要にかられるでしょう。
2つ目の問題は、クオータ制そのものの問題というよりは、評価制度そのものに根ざす問題です。評価制度はフェアでなければなりません。しかし、制度上の課題や、評価に関連する様々なバイアスのため、どれくらいフェアな評価制度が実施されているかは各組織において頭の痛い問題です。恐らく、これまでの日本の組織では、2名の管理職候補がいて、片方が女性で片方が男性であった場合に、パフォーマンスに関係なく女性を管理職候補から外すという判断がされていたことが多かったのでしょう。これはアンフェアな判断です。しかし、上の状況で、パフォーマンスに関係なく男性だから管理職候補から外すことも同じようにアンフェアな判断です。大切なのは、男女に関係なく、パフォーマンスをもとに判断されるかということです。それがフェアという精神なのですが、その議論がクオータ制にすり替えられてはいけません。
クオータ制の議論を機に、組織はフェアな評価・登用が社内でされているかチャレンジして、さらに評価・登用制度の信頼度を高めてほしいと思います。
応援ありがとうございます。
Wednesday, 31 October 2012
グローバル化対応の人材育成
IMD学長「日本企業はグローバル化対応の人材育成を」
10月30日の日経新聞の記事から。
経済のグローバル化が言われて久しい。だが、グローバル化に対応できる人材を日本企業は育成しようとしているのだろうか? ビジネスの必要性から英語を勉強している会社員が増えているのは確かだが、英語力=グローバル化対応とは言えない。IMD学長デュルパン氏のコメントはとても興味深い。
『日本企業では海外経験が社内で評価されず、実際に経験が少ないまま幹部が経営者に昇進している』
思い当たるのは、私の新人時代の会社の反応である。語学力に問題のない私に対して、会社は、「語学は単なる道具であり、大切なのは仕事が出来ることだ」と主張して、早く海外経験をつませるべきだという私の考えをあしらった。ところが、海外赴任を経験した先輩社員は違う考えだった。語学ができないのに何を伝えられるのかというのである。およそビジネスはコミュニケーションで動くのだから、コミュニケーション・ロスは組織にとって重大な損失だ。
私は今でも語学力は道具ではなくて武器だと思っているが、それはともかく、ここで争点になるのは海外経験に対する価値である。低い語学力では海外経験をつませたところで、その効果は限定されてしまう。海外赴任には莫大な費用がかかるのだから、費用対効果を厳しく追求してしかるべきだ。だが、その点について会社のポリシーは煮え切らない。その背後にあった考えは、海外経験を軽視する風潮だ。デュルパン氏が言うように、「海外経験が社内で評価され」ないのだ。
デュルパン氏は、これを改善する方法として「経営層を海外から登用すると同時に、『キャリアが浅い段階から若年層に海外経験を積ませるべきだ』」と説いたという。
ここで英語力はまたしても問題になる。社内言語は英語にするべきかという議論の誘惑もあるが、ここでは、英語力という問題を外して、人材のグローバル化対応に関する準備があるかという次の質問をしてみたい。
(1) 海外現地法人で採用されたローカル社員が優秀で、海外現地法人の業績を上げた。そのローカル社員は日本語も堪能だ。果たして、組織にはそのローカル社員を本社の重大な役職に抜擢するつもりはあるか? もちろん、それを可能にする制度と運用がなければいけない。
(2) 海外現地法人で採用されたローカル社員が優秀で、海外現地法人の業績を上げた。そのローカル社員は現地の言語と英語を話すが日本語には対応できない。だが、業績の改善はめざましく毎年30%の成長を三年連続記録している。通訳をつけてでも日本本社の重大な役職に抜擢するつもりはあるか?
もし、二つの質問に対する答えがNoであるならば、組織の人材がグローバル化対応するには、道のりは遠い。だが、2つ目の質問に対してYesと言えるなら、道のりは近いのではないだろうか。
10月30日の日経新聞の記事から。
経済のグローバル化が言われて久しい。だが、グローバル化に対応できる人材を日本企業は育成しようとしているのだろうか? ビジネスの必要性から英語を勉強している会社員が増えているのは確かだが、英語力=グローバル化対応とは言えない。IMD学長デュルパン氏のコメントはとても興味深い。
『日本企業では海外経験が社内で評価されず、実際に経験が少ないまま幹部が経営者に昇進している』
思い当たるのは、私の新人時代の会社の反応である。語学力に問題のない私に対して、会社は、「語学は単なる道具であり、大切なのは仕事が出来ることだ」と主張して、早く海外経験をつませるべきだという私の考えをあしらった。ところが、海外赴任を経験した先輩社員は違う考えだった。語学ができないのに何を伝えられるのかというのである。およそビジネスはコミュニケーションで動くのだから、コミュニケーション・ロスは組織にとって重大な損失だ。
私は今でも語学力は道具ではなくて武器だと思っているが、それはともかく、ここで争点になるのは海外経験に対する価値である。低い語学力では海外経験をつませたところで、その効果は限定されてしまう。海外赴任には莫大な費用がかかるのだから、費用対効果を厳しく追求してしかるべきだ。だが、その点について会社のポリシーは煮え切らない。その背後にあった考えは、海外経験を軽視する風潮だ。デュルパン氏が言うように、「海外経験が社内で評価され」ないのだ。
デュルパン氏は、これを改善する方法として「経営層を海外から登用すると同時に、『キャリアが浅い段階から若年層に海外経験を積ませるべきだ』」と説いたという。
ここで英語力はまたしても問題になる。社内言語は英語にするべきかという議論の誘惑もあるが、ここでは、英語力という問題を外して、人材のグローバル化対応に関する準備があるかという次の質問をしてみたい。
(1) 海外現地法人で採用されたローカル社員が優秀で、海外現地法人の業績を上げた。そのローカル社員は日本語も堪能だ。果たして、組織にはそのローカル社員を本社の重大な役職に抜擢するつもりはあるか? もちろん、それを可能にする制度と運用がなければいけない。
(2) 海外現地法人で採用されたローカル社員が優秀で、海外現地法人の業績を上げた。そのローカル社員は現地の言語と英語を話すが日本語には対応できない。だが、業績の改善はめざましく毎年30%の成長を三年連続記録している。通訳をつけてでも日本本社の重大な役職に抜擢するつもりはあるか?
もし、二つの質問に対する答えがNoであるならば、組織の人材がグローバル化対応するには、道のりは遠い。だが、2つ目の質問に対してYesと言えるなら、道のりは近いのではないだろうか。
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