Friday 22 February 2013

今日の箴言

本の中で出会った表現をこのコーナーでは紹介していきます。

能力にもいろいろありますが、誰もが持っているかもしれない能力といえば

our almost unlimited ability to ignore ignorance
 「私たちのほとんど無限といっていい無知であることを無視する能力」というなんともウィットに富んだ表現。皮肉も効いていて笑ってしまいます。

Wednesday 13 February 2013

Unlearn & Learn

言ってもなかなか行動が変わらない人って多いですよね。もちろん、自分のことを含めてです。たとえば、禁煙すると肺がん率が◯◯%あがるという統計データで禁煙をさせようとしてもうまくいかなかったり。

Daniel Kahnemanの本によると、統計に対する人々の反応と、具体的な個別ケースに対する人々の反応は違うのだとか。

"People who are taught surprising statistical facts about human behavior may be impressed to the point of telling their friends about what they have heard, but this does not mean that their understanding of the world has really changed.  [...] There is a deep gap between our thinking about statistics and our thinking about individual cases. [...] Even compelling causal statistics will not change long-held beliefs or beliefs rooted in personal experience. On the other hand, surprising individual cases have a powerful impact and are more effective tool for teaching psychology because the incongruity must be resolved and embedded in a causal story. [...] You are more likely to learn something by finding surprises in your own behaviour than by hearing surprising facts about people in general."

つまり、個別の驚くべきケースをストーリーとして話すというのが、「Unlearn & Learn」にとって大切なのだと思いました。今度から試してみたいですね。


Friday 8 February 2013

雇用延長 (Extension of employment)

今朝の日経新聞で、大手企業が65歳までの雇用延長を織り込んだ給与体系を提示していると報じています。今後、日本において若年労働人口が減少することを考えると、日本が労働人口を確保する方法は二つしかないでしょう。つまり、

1) 海外から労働者を輸入する
2) シニアの労働者を確保する

そういう文脈から考えると、65歳までの雇用延長は現実的なアプローチだと思います。ただ、労働人口の流動性が低い日本においては、これとどう向き合うかは各企業にとって悩ましいところです。外資系企業においては、60歳の定年まで働くことはあまりないため、また、外資系企業は規模がいわゆる中小企業に近いため、日本の大企業と比べるとインパクトはかなり限られています。一方、日本の大企業にとっては、重要な課題でしょう。

この課題はマクロレベルで存在するものなので、人事プロフェッショナルが一つの企業というミクロレベルで解決案を探すのではなく、企業を超えて方針や実践を共有する交流の場が大切だと思います。

Today's Nikkei newspaper reported a few cases where Japanese big firms proposed a revised salary system to cope with the extension of the employment in the context of aging society. Japan has been already facing an issue of diminishing younger labour force and this will leave us two solutions:

1) Source labour force internationally
2) Source aged population

Given the above context, it is a realistic approach that the government has decided to enforce the extension of employment until 65 years old. This has limited impact to Japanese branches of foreign based companies because the size is relatively small (small to medium size) and few people work until the retirement age in foreign based companies. However, this is a big issue to Japanese large firms.

This is an issue on a macro basis. I think that it is useful to provide a place for exchange where HR professionals can share the policies and practices across companies.

一読ありがとうございます。

Thursday 7 February 2013

デルの変革

今日の日経新聞に、デルが変革に向けて歩みだしているという記事がありました。デルといえば、ダイレクト直販で一時期はコンピュータ業界の頂上に君臨した企業ですが、現在は、パソコン事業は成長の源にはなっておらず、ITサービスなどに少しずつシフトしているのですが、それをさらに加速するのだとか。

米国本社には優秀な人事プロフェッショナルがいるでしょうから、この変革を人事がどうサポートしていくか、すでに立案を済ませているとは思いますが、気になることを質問という形でリストアップしてみたいと思います。

  1. 変革を社内に浸透させるコミュニケーション戦略は立てられているか?
  2. 変革を可能にさせるリーダーシップはそろっているか?
  3. 変革を可能にさせる個人の能力は十分か? 足りない場合は、どのようにして差を埋めるか、対策は立てられているか?
  4. 現在の企業文化か変革の足かせになるようなことはないか?
  5. 変革を進めるために、何をし続けるべきか、また何をやめるべきか、あるいは何を始めるべきか?
  6. 変革は続くことになるが、そのマイルストーンは定義されているか?
  7. 変革に伴って、業績評価などを変える必要はあるか? パソコン事業の成功に基づいた評価水準があるとしたら、それは「unlearn」して新しい評価水準を定義し直す必要がある。
順序は考えずに思いつくまま並べてみたのですが、こうして見てみると、人事がサポートすることはたくさんありますね。個人的にはデルのコンピュータとはこれまでいい思い出はないのですが、変革うまく行くといいですね。

一読ありがとうございます。

Wednesday 6 February 2013

『労働契約の実務 (日経文庫) 』

日系企業であろうが、外資系企業であろうが、日本で働く限りは、日本の法令が適用されます。とりわけ、労働契約に関する法律は人事プロフェッショナルなら基本は理解している必要があります。

また、労働契約に関する法律はEmployee Relationsや人事部長だけが理解しておけばいいものでもありません。採用担当や給与計算の担当者も基本の理解は必要でしょう。

紹介する本は、労働関係を専門とする実務経験豊富な弁護士さんによる著作で、新書という性格を反映して、無駄を省いて簡潔に労働契約に関する法律をおさらいしています。さらっと読むのではなく、ゆっくりと読みこんでいけば、労働契約に関する法律の基礎を理解することができるでしょう。

人事が初めてという方はぜひ一読を!



Tuesday 5 February 2013

Super Bowl

昨日は、スーパーボウルでした。San Francisco 49ers と Boltimore Ravens が、前半はそうでもなかったものの、後半は手に汗握る白熱の戦いを繰り広げたので、とても楽しくテレビ観戦できました。 初の兄弟コーチによる対決とあって、さらに盛り上がったようですが、実況・解説を聞いていて思ったのは、二人のリーダーシップの差。もちろん、これは想像であって事実確認できていないのですが、

兄……プロ経験はないが、選手を育てることでチーム力を高めてきた
弟……QBとしての輝かしいプロ経験がある

弟はカリスマ的なリーダーシップを発揮していると仮定すると、兄のリーダーシップの方が新しそうなので、この試合、兄が勝つのかなと思っていたのですが、結果は兄が率いるBoltimore Ravensの勝利。

Two advocacies

 みなさんは、「advocacy」という英語の単語をご存知でしょうか? もともとは、 動詞の「advocate」から派生した単語です。「advocate」とは「代弁する」という意味です。「advocacy」は代弁、代弁者という意味になります。 HRにはふたつの「advocacy」...