Saturday 18 September 2021

CIPDとは

英国のHRの資格を提供しているのがCIPDという団体です。ホームページに行くと次のような記述がされています。

We're the professional body for experts in people at work. For more than 100 years, we've been championing better work and working lives by setting professional standards for HR and people development, as well as driving positive change in the world of work. 

「私達は職場で人を専門にしている人たちへの職業団体です。百年以上にわたり、わたしたちはHRと人々のデベロップメントにプロの基準を設定し、また仕事の世界にポジティブな変化を推進することで、よりより仕事と仕事ライフを率先しています。」

 簡単に言うと、百年の歴史を誇るHR専門の団体ということです。

 2000年に「Chartered Institute of Personnel and Development」という名前で知られるようになり、現在では、単に「CIPD」という名前で知られているそうです。実は、かく言う私も、一年前まではあまり知りませんでした。

しかし、特に英国においては、HRを職業とする場合は、まずはCIPDが提供するコースを勉強することで資格を身につけることで、自分の専門性を高めるという道がとてもポピュラーなようです。実際、LinkedInで検索すると、英国でこの資格を取得している人はたくさん見つかります。また、中東、アフリカ、欧州でも同じ傾向が見つかります。

日本でもようやく動きが出ているようです。2020年12月の記事に次のようなものがありました。

https://www.ssk-com.co.jp/voice-for-hrm/2796/cipd/

資格の取得方法は二つあるようです。一つは、ディプロマのようなコースです。

  • Level 3 Foundation Certificate
  • Level 5 Associate Diploma
  • Level 7 Advanced Diploma 

履修期間はもっとも初歩的なレベルで8−12ヶ月。もっとも高いレベルでは18−24ヶ月となっています。履修完了後は、CIPDのメンバーシップが付与されます。Level 3の場合は、CIPD Foundation Membershipが与えられ、それ以外はCIPD Associate Membershipが与えられます。Level 7の場合は、経験によっては、さらに上のChartered MembershipやFellow Membershipに挑戦することも可能です。

もう一つは、Experience Assessmentというプログラムです。レベルは三つあります。

  • Associate Membership
  • Chartered Membership
  • Fellow Membership

ディプロマのようなコースはHRでの経験が少ない人にとって、HRを幅広く勉強するすばらしい機会です。一方、すでにHRの経験が豊かな人にとっては、知っていることも多いでしょう。そのような場合は、Experience Assessmentに参加すれば4ヶ月でメンバーシップを獲得することが出来ます。自分のHRとしての仕事ぶりを公的に評価してくれる機会ですから、励みになりますし、また、自分のラーニングにもなります。

私は、Experience Assessmentを通して、Chartered Membershipを取得しました。次回は、Experience Assessmentについて深く触れます。

 

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